PART 3 行動計画編全員参加の経営計画を進めよう
~社員みんなが経営に参加する風土づくりは、採用がポイントだ!~
「そこそこの社員」でもいい
会社経営には、経営理念に共感してくれる社員が必要です。そういう社員こそが「技術力のある人」よりも、会社にとってより大きな力となるのです。そもそも中小企業で「非常に優秀な人」を採用しようとしたら、大きなリスクが伴います。年収2000万円で人を連れてきても、給料分以上に働いてくれればいいのですが、見込み違いで「はずれ」のこともあるからです。
年商3億円の会社には2000万円のリスクはとれません。だから中小企業は「そこそこの人」しか集められないのです。実際に、今は求人難というより人材難の時代です。そこそこの人を集めるのも大変です。
そして、実際に成果を出すのは、価値観を共有できる仲間と一緒に仕事をするときで、気の合わない人と一緒ではダメなのです。
気の合うというのは、ここでは仕事の目標を共有できることです。その相乗効果で、社員は能力以上の力を発揮してくれるのです。
価値観が同じ人と働く大切さ
左の図のような3人がいたとします。Aさんは能力が非常に高く、会社の仕事にも非常に関心をもっています。このような人は、もちろん即採用です。
CさんはBさんより能力はありますが、会社の文化や基本的な考え方を共有できません。一方Bさんは、能力はそれほどではありません。しかし会社の価値観や社長の考え方に共感を示しています。
あなたはどちらの人を選びますか?
私なら迷わずBさんを選びます。スキルは勉強や努力次第で伸ばせます。しかし人の価値観や考え方はなかなか変えられません。
Cさんは、自分の気に入った仕事はバリバリこなしてくれるでしょう。しかし会社の文化や社長の考え方と合わないので、いずれ不平不満分子になって、ササッと辞めていきます。
Bさんは、社長やほかの社員と価値観を共有しているので、相乗効果を発揮できます。ここでいう相乗効果とは、「1+1=2」ではなく、「1+1=2以上」 の力になることです。逆に相性が悪い同士だと「1・5以下」にしかなりません。相乗効果を高めることが重要なのです。
「全員参加」の経営が出来る。
経営のヒント
会社に合う人とは「社長と考え方が合う人」
会社の価値観は経営理念に共感してくれる人は、どうしたら見分けられるでしょう。
答えは簡単で、社長が自分と考え方が合う人を選べばいいのです。
単に趣味が同じということではありません。釣りやゴルフの話で盛り上がるということでもありません。
会社の仕事や「ミッション」に対して共感したり、お金に対する価値観などが同じだということです。
一方で社長と考え方が合わない人は、いくら「できそうな人だ」と思っても、会社に入れない方が無難といえます。
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