~セルフマネジメントノート(1)――バインダーにとじて、もち運ぶ~
もち運びしやすいつくりにして常にもち歩こう
経営計画には「利益計画」と「行動計画」の2種類があります。このうち行動計画は日々の業務活動に直接反映させるものなので、常にもち歩くべきです。
そもそも経営計画自体、つくって終わりというものではありません。机の中に放り込んだままにせずに、鞄の中にも手軽に入れられるようにするにはどうすればいいのか。そこが知恵の出しどころです。
そこで、行動計画をスケジュール表と一緒にA5サイズ (見開きA4サイズ) のバインダーにとじて全社員に配ろうというのが、この本での提案です。
いわば「携帯経営計画」です。弊社ではこれを「セルフマネジメントノート」と呼んで実際に活用しています。
スケジュール表は、毎日みたり記入したりするもので、社外にももち歩くものです。したがって「いつもみるように」といわれなくても、自然と社員が行動計画をもち歩き、目に入るようになるのです。
バインダー形式ならかさばらずに携帯できる
行動計画を一冊の本にまとめると、経営計画の会議のときしかみません。まして利益計画と行動計画を経営計画として一冊の本にまとめると、かさばって取り出しにくくなりますし、もち歩くこともできません。したがって、バインダー方式が一番便利ということになるのです。
専用のスケジュール帳をつくって、社員に配布する会社はよくあります。これもバインダー方式にすれば、自分でいろんなものをセットして使いやすいように工夫できます。
当社では狐自の林式のスケジュール表を、行動計画の最後に入れるようにしています。行動計画は、同じものを全員が同じ位置に、同じ順番でとじるようにします。
利益計画は、外に持ち出すと情報が潜れる危険があるのでバラバラにせず、A4サイズで一冊にまとめておけばいいでしょう。
なお利益計画の中でも利益目標など主要な目標数値は、行動計画の中に「利益目標」のコーナーを設けて書いておきます。
経営のヒント
社員が自分を管理する
アメリカに行くと、ホワイトカラーの生産性が日本よりはるかに高いことに気づかされます。
エグゼクティブのなると、昼休みはランチミーティングが当たり前。その代わり6時など決めた時間に仕事を終えてサッと帰ります。
それだけ自己コントロールがしっかりしています。
「セルフマネジメントノート」というネーミングには、「自分で自分を管理して生産性を上げよう」という意味が込められています。
生産性を上げるというのは、経営者的な考え方です。社員がそういう発想をするには「行動計画」が必要になるのです。
- 経営計画入門講座 – 行動計画編
全員参加の経営計画を進めよう - 経営計画入門講座 – 行動計画編
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2012年 5月 6日